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ネイマールより目立つコウチーニョ。
ブラジルを甦らせた元「豪華な脇役」。 

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下薗昌記

下薗昌記Masaki Shimozono

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posted2018/06/26 08:00

ネイマールより目立つコウチーニョ。ブラジルを甦らせた元「豪華な脇役」。<Number Web> photograph by Getty Images

スイス戦、コスタリカ戦と2試合連続ゴールを決めたコウチーニョ(右)。ここまではネイマール以上の存在感を放っている。

コスタリカ戦では絶妙のトゥキック。

 そして「初戦の結果を受けて、僕たちにとっては非常に重要な試合になる」と話していたコスタリカ戦では、初戦に続いてネイマールが低調。徹底した人海戦術で対抗してくるコスタリカの堅守に手こずった。しかし、アディショナルタイム。コウチーニョがゴール前に飛び出して、フットサル経験者ならではのトゥキックでレアル・マドリーの守護神でもあるナバスが守るコスタリカゴールをこじ開けた。

「ガビ(ガブリエル・ジェズス)がうまくボールをキープしてくれて、僕のところにこぼれてきたのでゴールを決められた。でも一番大切なのはチームが勝点3を取ったことだ」と、ヒーローインタビューでも冷静に2試合連続となるゴールを振り返った。

 大会直前のオーストリア戦を含めると、コウチーニョは3試合連続でゴールネットを揺さぶっており、名実ともにネイマールと並んでチームを牽引する存在になりつつある。

 もっとも、ピッチ内での強烈な存在感とは対照的に、「ネイマールは世界最高の選手の1人」と言い続けるなど、控えめな人柄は変わらない。

 かつて、ロマーリオとベベットはピッチ外での不仲を噂された。だが、ともに10代の頃から世界を相手に戦ってきたネイマールとコウチーニョに、その心配はない。ピッチ内外で阿吽の呼吸を見せている。

現状のブラジルで最も重要な選手。

 コウチーニョの先制ゴールの6分後、ダメ押しとなるチーム2点目を叩き込み、コスタリカを突き放したのがネイマールだ。「'92年組」のアベックゴールで今大会初勝利を飾ったブラジルだが、グループステージ突破をかけたセルビア戦でも課題は山積している。

 ネイマールが未だトップフォームには程遠いことに加えて、コスタリカ戦の後半から投入され、攻撃のテンポを上げたダグラス・コスタが右腿を痛めて欠場が決定的。そう考えると、ネイマールを活かしつつ自らも決定的な仕事をこなすコウチーニョは、現状のブラジルで最も重要な選手と言えるだろう。

「ブラジル代表は偉大な選手の集まりで、それぞれが自らの責任を理解している」

 ネイマールと並んで決定的な仕事をこなし始めたコウチーニョは、そう語る。円熟期を迎えつつある「'92年組」が、ブラジルを「エクサ(6度目)」に導くはずだ。

日本代表、未来を懸けて。

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日本代表、未来を懸けて。

 

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