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大谷翔平、憂鬱な3週間の先に希望を!
靭帯損傷「グレード2」を徹底精査。
posted2018/06/18 10:30
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
Kyodo News
大きな夢を与えてくれる存在。
それが大谷翔平だ。
近年では前例のない二刀流挑戦で投打ともにメジャー屈指の活躍を見せ、彼は開幕から2カ月であっという間に日米のファンをとりこにした。
それが、である。
グレード2の右肘靭帯損傷。PRP(多血小板血しょう)注射を受け3週間の投球禁止。再検査の結果次第ではトミー・ジョン手術も視野に入る。
突然の知らせに、夢心地の天国から、閻魔様のいる地獄へと突き落とされた、そんな気分になった。
大谷の右肘はメスを入れる必要があるのか、ないのか。誰もが知りたいのはこの1点であろう。
誰も確実なことがわからない3週間。
大谷がPRP注射を受けたのは6月7日だった。と言うことは、28日には再検査を受けることになる。それまでは大谷本人も、エンゼルスの球団首脳も、担当医師でさえも、確実なことはわからない。実に憂鬱な3週間である。
加えて、大谷に前後するものの、ダルビッシュ有、前田健太、田中将大も故障者リストに入ってしまった。9日から12日のわずか4日間ではあるが、日本人選手でアクティブであるのは平野佳寿1人という異常事態にも陥った。
だから、大谷の再検査の結果が出るまで、探れることはないのか。調べごとが始まった。
『グレード2』とPRP注射にヒントを求めた。
靭帯損傷の程度は、グレード1から3の3段階に分かれている。
グレード1:靭帯が伸びた状態(手術の必要なし)
グレード2:靭帯に損傷、部分断裂がある状態(手術の必要性は有無の両方に及ぶ)
グレード3:靭帯が断裂した状態(要手術)
と、ある。