バレーボールPRESSBACK NUMBER
ビーチバレーのイメージカラーは黒?
斬新な方針転換で認知度アップを。
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byJVA BEACHVOLLEYBALL
posted2018/05/29 10:30
メインコートのネットとラインを黒にするなど、一目で会場を認識し、快適に観戦できるスペース作りを行っている。
越川、石島、二見ら実力派もいるから。
桐原は言う。
「例えば僕らが“ああしたい”“こうしたい”と思っても、すべて『すでにビーチバレーを好きな側』の目線での意見なんですよ。僕らが当たり前だと思っていることであっても、世の中では当たり前じゃないことがたくさんある。物事を考えるときに偏ってしまう可能性がある。だからこそ、外部の人の意見が重要なのです。プロジェクトチームの彼らが、それぞれの分野で、専門的なスキルやノウハウ、人脈も生かして、わたしたちの目標を実現してくれることに期待しています」
次の国内大会は6月9日、10日に開催されるジャパンツアー第3戦平塚大会ガラナ・アンタルチカ杯である。この大会では初めて観戦者用のテントを設置し、「観戦に来る人を意識した会場作り」に着手する予定だ。
プロジェクトチームのリーダー、船山は言う。
「今年はチャンスだと考えています。昨シーズンからビーチに転向した越川、石島、二見らがビーチバレーを経験して力をつけ、国内で結果を出せるのが今シーズンだからです。そういう時期だからこそ、観客が来てくださることを前提とした、そのための下準備をするのが僕たちの仕事だと思っています。そして、来た人に『変わったね』と言ってもらうことも大切ですが、初めてビーチバレーを見に来た人に『かっこいい』『楽しい』と思ってもらうのが目標です。そういう人を増やさないといけないし、そういう人を相手に仕事をしなければビーチバレーは発展していきませんから」
日本のビーチバレーの価値を高めるため、動き出したプロジェクトにこれからも注目したい。