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大谷翔平の登板回避はむしろ朗報だ。
メジャーならではの早めの疲労対策。 

text by

ナガオ勝司

ナガオ勝司Katsushi Nagao

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photograph byAFLO

posted2018/05/27 07:00

大谷翔平の登板回避はむしろ朗報だ。メジャーならではの早めの疲労対策。<Number Web> photograph by AFLO

大谷翔平の二刀流にとって、最大の敵は疲労である。ぜひともベストコンディションを維持できるペースを模索しているところだろう。

中心選手は毎日出す、という時代ではない。

 メジャーリーグの首脳陣は優秀であればあるほど「念のため」の決断を迅速にする。

 本人が「疲労」や「怪我」を訴えなくても、身近にいるコーチや当該選手と仲の良いチームメイト、スカウトやデータ部門の人々などから「情報」を収集して「Precautious≒念のための警戒」に備える。

 日本球界の「長老」と呼ばれる人々は「中心選手なら毎日、試合に出場させるべきだ」と言うかも知れない。

 しかし、残念ながら現在のメジャーリーグはそんな古臭い考えが通用する世界ではない。ここは日本人よりも大きくて身体能力の高い選手たちが、オフの間に厳しく専門的なトレーニングを自らに課してプレーしている世界最高レベルのリーグだ。

 選手たちのコンディション維持はパフォーマンスの優劣に直結することであり、大谷の「ヤンキース戦登板回避」は、彼がその真っ只中で生きている証なのである。

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