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大谷翔平の登板回避はむしろ朗報だ。
メジャーならではの早めの疲労対策。

posted2018/05/27 07:00

 
大谷翔平の登板回避はむしろ朗報だ。メジャーならではの早めの疲労対策。<Number Web> photograph by AFLO

大谷翔平の二刀流にとって、最大の敵は疲労である。ぜひともベストコンディションを維持できるペースを模索しているところだろう。

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ナガオ勝司

ナガオ勝司Katsushi Nagao

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AFLO

 大谷翔平と田中将大の投げ合いは、エンゼルスのマイク・ソーシア監督が「シーズン全体を考えている」ために実現しなかった。イチローがマリナーズの会長付き特別補佐になって対決が流れたのに続く、「悲報」である……とは思っていない。

 選手が試合中にメディアやファンに分からないような小さな怪我をする、ということはよくある。故障者リスト(DL)入りするほどの怪我ではなくとも、メジャーリーグでは出場を回避することが多々ある。

 それを「Precautious≒念のための警戒」と呼ぶ。

 大谷は4月27日のヤンキース戦の走塁の際に左足首を傷め、5月1日に予定されていたオリオールズ戦の登板を「念のため」回避しているが、今回は怪我ではない。「いかにして疲労を蓄積させないようにするか」という長期的な視野に立っての措置だろう。

 エンゼルスのエプラーGMの会見での言葉が分かり易い。(ロサンゼルス・タイムズ紙よりhttp://www.latimes.com/sports/angels/la-sp-angels-report-20180524-story.html)

投手という激務に加え、打撃練習も。

“I have the utmost respect for what pitchers do” general manager Billy Eppler said Thursday. They are the most tired people when the game is over. When you make 90, 95, 100, 105, 110, 115, 120 explosions, that is a lot, in my opinion.

“Then you add on cage work, BP [batting practice] work, games and so on and so forth, there's a lot on this particular individual's plate. We're just trying to be mindful of that and understand where we are in the calendar. Simple as that.”

 超訳するとこうなる。

「投手っていうのは90球から120球を投げ切り、試合が終わった時点でもっとも疲れている人々だと思う。それに加えて、この特別な個人(大谷)は打者としても(日々の練習で)ケージ打撃や打撃練習をこなした上に試合に臨んでいる。だから、我々は予定をしっかり把握して、注意しているだけのことなんだ」

 大谷のヤンキース戦登板回避は「夢を壊した」かも知れないし「不人気な決断」ではあるのだけれど、エンゼルスにとっては賢明な決断だったと思う。

【次ページ】 「特に何も悪くないし、球数が多かったから」

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