ファイターズ広報、記す。BACK NUMBER
なぜ、球団は育てた選手を手放すか。
その裏にある痛みと愛情と哲学とは。
text by
高山通史Michifumi Takayama
photograph byKyodo News
posted2018/05/25 11:00
大谷翔平、ダルビッシュ有……彼らが抜けても力を保っているのが日本ハムの底力だ。
交流戦は再会できる期間でもある。
2月、アメリカのアリゾナ州でのファイターズの春季キャンプをダルビッシュ投手、大谷投手が訪問した。元チームメートと旧交を温めた2人は、希望と覚悟に満ちていた。
初夏の足音が聞こえる5月29日、交流戦が開幕する。セ・リーグ6球団と、胸と胸を突き合わせる。3月の開幕からパ・リーグの5球団とは、一通り対戦した。交流戦が今シーズン、それぞれの現在地で躍動するファイターズの「OB」たちとの再会を完了できる期間である。
球団として適時、導き出してきた答えが正しかったのかどうか、それを確かめる指針になる。
球団職員の1人として……。ファイターズの「OB」が群雄割拠であればあるほど、難敵であればあるほど、誇らしいのである。