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アーモンドアイの一強体制が完成!
オークスを制し、牝馬三冠も目前だ。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2018/05/21 11:20
3歳牝馬トップランナーの地位を確実なものにしたアーモンドアイ。牝馬三冠、そしてその後まで楽しみな馬だ。
もはや上がり3ハロン最速はお約束。
勝ちタイムは2分23秒8。ジェンティルドンナが記録したレースレコードよりコンマ2秒遅いだけだ。
上がり3ハロンは33秒2。この馬にとっては「お約束」のメンバー最速。しかも、2番目に速かった馬よりコンマ7秒も速かった。
心も体も未完成な3歳のこの時期に、これほど危なげない勝ち方をする牝馬は、そういるものではない。
「勝つ自信がありました。完璧なレースでした。今日はテンションが高かったので、スタートしてからいいポジションをとりました。2400mも問題はなかったです」
そう話したルメールが、絶大な信頼感を持って乗っていたことも、古馬の王者のような、余裕綽々の走りにつながったのだろう。
牝馬三冠が実現する可能性は極めて高い。
この日が39歳の誕生日だったルメールは、昨年のソウルスターリングにつづき、オークスを連覇。
管理する国枝調教師にとっては、2010年に1着同着だったアパパネに次ぐ2勝目となった。
「やっぱり底力がある。このあとは秋華賞で三冠を目指します」
マイルとチャンピオンディスタンスでこれだけ強いレースをしたのだから、秋華賞の2000mに向けて、何の不安もない。史上5頭目の牝馬三冠制覇の偉業が、きわめて強い現実味を帯びてきた。
自身はスプリントやマイル戦でのチャンピオンだったロードカナロアは、産駒の距離適性に大きな幅を見せたことになり、馬産地での人気がより高まるだろう。
2着は4番人気のリリーノーブル、そこから1馬身3/4差の3着は、2番人気のラッキーライラック。桜花賞と2、3着が入れ替わった。