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鹿島はACLもリーグも優勝を目指す。
上海相手に発揮した、勝つ方法論。
text by
寺野典子Noriko Terano
photograph byGetty Images
posted2018/05/17 11:50
フッキ相手にも臆さず止めに行く昌子源。どうやって攻め、守るのかという意志疎通がなされた鹿島は強い。
ACLも、リーグも優勝を諦めない。
「鬼門のベスト16を突破したことは、まあよかったと思っています。だけど、ただベスト8が決まっただけだから。それでクラブの歴史を変えたという意識は薄い。ACLで優勝することで、歴史を変えたいから」と植田が固い決意を語る。
鹿島にとって10年ぶりのACLベスト8となったが、試合後の選手たちは、締まった空気を醸し出していた。
「ロッカーでも『次の仙台戦が大事』だという話をした。『負けたら意味がない』と」と植田が言えば、遠藤も気持ちを引き締めたようにいう。
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「まずは仙台戦を勝ちきること。リーグ戦ではまだまだ(順位が)下なので、ここからを勝っていかないと。うちはリーグ戦も優勝しなくちゃいけないので、そういう意味ではまだホッとするところじゃない」
2連勝で10位まで順位を上げたが、1試合未消化とはいえ首位との勝ち点差は19ポイント。広島の背中は遠い。
それでも、本当に鹿島の選手たちはまだ誰も、優勝を諦めていない。
最多タイトルホルダーで、勝利への強いこだわりや執着心という鹿島の伝統が血になり肉となっているから、この状況でも「優勝」を口にし、そこへ向かっていく。