“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
ベガルタの快進撃を支える21歳。
謙虚すぎる万能FW、西村拓真。
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byTakahito Ando
posted2018/04/14 07:00
J1第7節終了時点で、2位につけるベガルタ仙台。その勝負強さで若さを感じさせないプレーを見せる西村拓真。
「いえ、まったく何も変わらないですね」
ひと通り話した後、彼に「この2ゴールで何か変わりそう?」と聞いてみると、予想通り「いえ、まったく何も変わらないですね」というシンプルな返事だった。
謙虚な物言いに聞こえるが、その言葉1つひとつには確固たる自信が感じ取れた。
彼の言葉からにじみ出る自信の裏付けとは何なのか……それはきっと「自分への大きな期待値」なのだろう。
「常に『自分はできる』と思っています。それは昔からです。もっと化けられると思うし、もっと個人で自分を上げることができると思っています。そのために日々があると思っています」
21歳。
これからまだまだ道のりは長い。
だが、西村は進むべき方向と距離をよく見通している。未来を見通すその眼差しには、一点の曇りもないはずだ。