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パシュート金の菊池彩花が涙の引退。
黙々と1人で滑る姿を、恩師が告白。
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byAFLO SPORT
posted2018/04/12 07:30
平昌五輪からの帰国直後の記者会見における菊池彩花。今後は富士急に籍を置きつつ指導者としての道を歩む。
五輪は「一番幸せな時間だった」。
長田氏は菊池の仕事ぶりを高く評価した。
「菊池は身体が大きく、足が長い。他の3人と比べるとストロークが違うので、合わせるのが難しいんです。10の力を7か8で次の動作に替えていく必要がありますが、それは簡単ではありません。
もちろん、他の選手にも大きな菊池に合わせる努力がありました。菊池も自分の滑りを小さくして合わせる努力がありました。これができるのは日本だけでした」
8日の祝賀会は、でこれまで支えてくれた人々に引退の報告をした後、記者会見を行なった。
「一番幸せな時間だった」と五輪を振り返ると、今後については「自分がやってきた経験を生かして後輩や若手を支えていきたい」と語った。
意志の人、菊池。
金メダルを手にする必然がそこにあった。