ミックスゾーンの行間BACK NUMBER
西野監督へ「リベロ長谷部」の提言。
実は名古屋時代は堅守速攻だった。
text by
西川結城Yuki Nishikawa
photograph byGetty Images
posted2018/04/13 17:30
戦術眼と対応力が問われるリベロで、長谷部誠は新境地を開拓した。日本代表でもその力は生かせると思うのだが……。
人数をかけて守る方法は“アリ”。
ハメス・ロドリゲスを中心に攻撃陣が流動的にしかけてくるコロンビア、サディオ・マネを筆頭にスピードとテクニックに長けた攻撃が脅威となるセネガル、そして最前線にかけひき上手なロベルト・レバンドフスキが君臨するポーランド。対峙する各国に鑑みても、長谷部を最終ラインに組み込んだ守り方は、“アリ”である。
まだハリルホジッチ監督が解任される前の時点ではあるが、日本のディフェンスリーダー吉田はこう話していた。
「攻撃はなかなか難しいところはあるかもしれないけど、守備に関しては1週間、10日で詰めてやればオーガナイズできないことはないと思う」
4バックのライン設定やコンビネーション構築よりも、3バック(5バック)は自陣ゴール前に人数をかけて守るシンプルな形でもあることから、それほど時間を要さない。どうしても守備偏重なイメージはあるだろうが、長谷部の前後の位置取り次第で攻守のバランスも十分取ることができる。
何より、西野監督も採用経験のある布陣であり、代表の主力選手も適材適所で当てはまる、『長谷部リベロ案』――。
とにかく時間がない、西野ジャパン。眼前にある材料で、最善の調理ができるか。