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ペトロヴィッチの幻影に惑う浦和。
立ち返り共感し合える原点はあるか。
posted2018/04/05 16:30
text by
塚越始Hajime Tsukakoshi
photograph by
J.LEAGUE
浦和レッズが4月2日に堀孝史監督との契約を解除し、育成ダイレクターの大槻毅氏の暫定監督就任を発表した。昨季はアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)優勝を果たしたものの、2年連続での監督解任。浦和が直面する課題と根底にある問題について、柏木陽介、興梠慎三、そして平川忠亮の言葉を交えながら探る。
浦和は開幕からリーグ5試合で2分3敗と一度も勝てず17位に低迷。しかもリーグ戦に関しては、昨年11月から8試合勝ち星がなく、9試合連続で1ゴール以下と結果を残せずにいる。大槻監督のもと、3日前(4月1日)のリーグ戦からスタメンを総入れ替えしたルヴァンカップ3節・広島戦で、浦和はようやく今季初めての無失点を記録した。
新たにキャプテンを務める柏木陽介は3日の練習後に悔しそうに嘆いた。
「正直ショックだし、悲しい気持ちしかない。ただ決まってしまったことは取り返せない。半年で自分の好きだった監督が2人いなくなり、本当に心が痛い。ただ、人生は続いていくわけだし、前を向いてやるしかない」
柏木「まだ優勝を目指せる」
浦和に在籍して9年目を迎える柏木にとって特別な2人だった。「父親のような存在」という広島時代からの恩師であるミシャことミハイロ・ペトロヴィッチ(現札幌監督)が昨年9月に監督を解任され、2011年終盤にJ1残留争いをともに戦い抜き、今季のキャプテンに指名してくれた堀孝史前監督までもがチームを去った。
「もちろん大槻さんのもとで1からという気持ちだが、今までやってきたことを含めて、選手1人ひとりがいい判断といいプレーをすることがまず大切だと思っている。まだ、リーグ優勝を目指せる。一緒に全員が上を見続けて、方向性を1つにして戦っていくことが大事。そのきっかけにしたい」
目標を見失わず、そこに向かってクラブのそれぞれがやるべきことをやるべきだと柏木は強調した。ただ、「今までやってきたこと」というのが、なにを指して、どこに戻るべきなのか。そのあたりがチーム内で統一できずにいるもどかしさも感じてしまう。