フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
ザギトワの世界選手権不振の理由。
思春期ならでは、必然の悩みとは。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byISU/ISU via Getty Images
posted2018/04/01 11:30
世界選手権で、エテリ・コーチの胸で泣きじゃくるザギトワ。自分の身体の異変に、どこまで対応できるだろうか……。
ザギトワの今の最大のチャレンジは……。
だがそんな中でも、エフゲニア・メドベデワは15歳でシニアデビューし、18歳の現在までアスリートとしての体型をきれいに保ってきている。
彼女の並々ならぬ意志の強さのたまものに違いないが、ザギトワもこの同門の先輩のように調整していくことができるだろうか。
本来育ち盛りのティーネイジャーに、こうした厳しい節制が要求されるのは残酷なようではある。でもこれはフィギュアスケートに限らず、多くの女子競技スポーツの現実だ。
ザギトワの勝負は、このオフシーズンをどのように過ごすかということになるだろう。
試合がない夏の間に、油断をして体重が増加してしまう選手は少なくない。やはり摂食障害を告白して競技から休みをとっているアメリカのグレイシー・ゴールドも、調整を崩したのは夏のオフシーズンだった。
来季、フィットして調子を取り戻したザギトワを再び見ることができるかどうか。
そして何より、健康でこのスポーツを楽しみ続けてくれるだろうか。
コーチチームの手腕にも、期待したいところだ。