【NSBC補講I】 池田純のスポーツビジネス補講BACK NUMBER
南アではサンウルブズの知名度が高い!?
現地で痛感したラグビー文化の差とは。
text by
池田純Jun Ikeda
photograph byAtsushi Kondo
posted2018/03/19 16:30
南アのキングス・パーク・スタジアム。3月10日の対シャークス戦では、22-50でサンウルブズが敗れた。
ファンが増えれば本物のスポンサーも集まる。
2019年のワールドカップは日本で開催されるので、ある程度のお客様が集まるでしょう。スポンサーも刹那的には集まるでしょう。でも、そこに甘んじてはいけない。ラグビーが国内で本当の人気を得られるかは、完全に別問題です。
プロチームを経営するには、財力が必要。そのためには、心から応援してくれるファンとスポンサーが不可欠です。
みんな、スポーツを通して夢を見たい。
そのためには、運営組織にも選手にも未来を見通すビジョンが要ります。横浜DeNAベイスターズでスポンサーを集める時も、最初は「東京から来たくせに」とか「知らない会社にお金は出せないよ」などとよく言われました。本物のスポンサーを集めるのは本当に大変で、実現したのは4年目以降でした。
ファンが増え、球場に足を運ぶ観客が増えて、スタンドが連日満員になってからです。横浜においてベイスターズが、従来のファンを超えた、幅広い民意を獲得できてはじめて実現しました、そこからはスポンサーが雪だるまのように増えました。
シャークスのホームグラウンドが「シャーク・タンク」と呼ばれるというのは、熱い民意の表れだと思います。
サンウルブズも、それくらい日本のラグビーファンに根付き、新たなファンを獲得し、日本で幅広い民意を獲得しなくては、本当に愛されるチームとはいえない、と考えさせられる遠征になりました。