【NSBC補講I】 池田純のスポーツビジネス補講BACK NUMBER
南アではサンウルブズの知名度が高い!?
現地で痛感したラグビー文化の差とは。
posted2018/03/19 16:30
text by
池田純Jun Ikeda
photograph by
Atsushi Kondo
スーパーラグビーチーム・サンウルブズの第3戦目、シャークスとの試合を観るために南アフリカへ行きました。今回は、その遠征で考えさせられたことを書きます。
まず、南アフリカが遠いというのは当然のようにご存じだと思いますが、予想以上の時間がかかりました。
日本から香港まで5時間。
香港からヨハネスブルクまで14時間。
ヨハネスブルクからダーバンまで1.5時間。
機内だけで20時間ですから、待ち時間などを含めると丸1日かけての移動です。
選手はそれからすぐに試合を行うので、非常にハードな戦いを行っていることが実感できました。だからと言って、勝てないのは仕方ないとはまったく言うつもりはありません。
南アの人はサンウルブズを知っている。
現地に着いて驚いたのが、南アフリカの人々はみんなサンウルブズを知っていることです。
街で会話をする時、「なんで来たの?」と聞かれて「ラグビーのためだよ」と答えると、必ず「おお! サンウルブズね!」と返してもらえます。あらためて、スーパーラグビーは世界的なリーグ、地球の裏まで通じる共通言語なのだと思わされました。
試合が行われたのはシャークスのホーム、キングス・パーク・スタジアムです。
5万2000人を収容でき、スタンドが切り立って観やすい。1958年にできた競技場なので、独特の雰囲気を持っていました。
特に、選手ロッカーからグラウンドに出る通路が印象に残っています。レンガづくりの壁が古くて薄暗く、そそられるものがありました。試合前に選手たちが士気を高めて通る大切な場所。そこに刻みこまれた長い歴史を感じました。