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開幕3連敗のガンバ大阪は大丈夫?
遠藤保仁に聞いたクルピ流の攻撃像。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2018/03/18 08:00
開幕3連敗で単独最下位のガンバ大阪だが、雰囲気は悪くない。遠藤保仁も新スタイルには手応えを感じている。
降格を心配するような段階ではない。
攻撃的MFは、川崎戦では井手遥也と中村敬斗だった。遠藤は井出とは昨年ほとんど一緒にプレーしておらず、ルーキーの中村とは今年からだ。
彼らと絡み、ダイレクトで相手を崩したり、スルーパスで決定的な仕事をする機会がほとんどなく、2人との連係については「まだまだ改善すべきことがある」と言うように時間が必要だ。
結果が出ない現状にJ2降格を危惧する声が出ているが、今はそこまで心配する必要はないだろう。
2012年、J2に降格した時はセホーン&呂比須体制が攻撃的サッカーからカウンターに移行したことに最初から選手がアレルギー反応を示し、チームがバラバラになってしまい、そのまま修正できずJ2に転げ落ちた。
その時とは異なり、選手はクルピのサッカーをポジティブにとらえている。選手に積極的にやろうという意志があるので、勝利というキッカケがあればうまくチームが回っていく感触はある。
新しいガンバのスタイルはいつ?
「川崎戦とルヴァン杯の広島戦は内容が良くないけど、名古屋戦と鹿島戦はそんなに悲観するような内容じゃなかった。自信は失っていない。結果が一番重要なんで、1勝してチームを落ち着かせたい」
川崎戦後、遠藤はそう言って前を向いた。
14日にルヴァン杯で浦和に勝ち、チームは一息ついた。「これからは泥臭く戦うことが大事」と遠藤が言っていたが、浦和戦ではその姿勢が見えた。「泥臭く」を愚直に実践する先に新しいガンバのスタイルが見えてくる。
それを次のリーグ戦の柏戦、FC東京戦でも見せられるかどうか。そこで負ければ、ガンバ危機説に油を注ぐことになる。だが、勝つことができれば、ガンバにとってターニングポイントになるはずだ。