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岩瀬仁紀が迫る前人未到の1000登板。
年間50試合以上16回、異常なタフさ。 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byKyodo News

posted2018/03/12 11:30

岩瀬仁紀が迫る前人未到の1000登板。年間50試合以上16回、異常なタフさ。<Number Web> photograph by Kyodo News

岩瀬はオープン戦でプロ入り当時の監督だった星野仙一さんの追悼ユニホームで登板した。タフさを今年も証明する。

セーブ数でも高津を100以上離している。

 シーズン50試合以上登板を1、2年記録する投手は、毎年何人も出る。若さや体力があれば、それは可能だ。しかしそれを5年、10年、15年と続けるのは、並大抵のことではないのだ。

 日米通算381セーブを記録し、2014年に日本の野球殿堂入りした大魔神こと佐々木主浩は、シーズン50試合以上登板はNPBで3回、MLBを含めても6回しか記録していない。岩瀬の異次元の持久力がわかる。

 岩瀬仁紀のすごさを語るときには、本来ならばセーブ数から入るべきだろう。しかし、セーブ数は指揮官の起用方針によって決まる。その前提として岩瀬の驚異的な「強靭さ」を語る必要があると思った次第だ。

<NPBセーブ数10傑>
1 岩瀬仁紀 404S(1999-現役)
2 高津臣吾 286S(1991-2007)
3 佐々木主浩 252S(1990-2005)
4 サファテ 229S(2011-現役)
5 小林雅英 228S(1999-2011)
6 藤川球児 223S(2000-現役)
7 江夏豊 193S(1967-1984)
8 馬原孝浩 182S(2004-2015)
9 クルーン 177S(2005-2010)
10 武田久 167S(2003-2017)

 その傑出度から見ても、岩瀬仁紀の野球殿堂入りは間違いないところだろう。

 史上初の1000試合登板まであと46試合。しかしこれは決して容易な数字ではない。真剣勝負のペナントレースである。シーズン序盤で結果を出せなければ岩瀬に多くの登板機会は与えられないだろう。

 球界最年長の岩瀬にとって、厳しい挑戦が続く。

 しかし、岩瀬はこの数字をクリアするのではないか。救援登板の奥儀に達した左腕は、最後に残された高い壁も乗り越えると信じたい。

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