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最も青赤を着た男・徳永悠平の独白。
FC東京との絆、長崎での「やりがい」。
text by
馬場康平Kohei Baba
photograph byGetty Images
posted2018/03/03 11:30
ロンドン五輪ではオーバーエージとして、いぶし銀の働きを見せた。そのマルチな能力を故郷のために捧げる。
クラブ全体がJ1でやる気概に満ちてる。
今季J1開幕戦は、同じく昇格組の湘南と敵地での対戦となった。徳永はその背中にFC東京時代に初めて背負った32番を着け、3バックの一角に入ってフル出場を果たした。だが、試合は1-2で競り負けた。
「勝ち点3が必要な大事な試合だったので、勝てなくて悔しかった。個の力では、自分たちよりも上のチームばかり。やってきたコンビネーションだったりをどれだけ試合に出せるか。チームでどこまで戦えるかだと思う。キャンプの時から仕上がりは早いほうだった。いかにそれを本番で高いレベルで出せるか。自信をつければ、やれそうな手応えはある。1つ勝てば戦える雰囲気もあるんで」
今週からは家族も長崎入りし、新たな生活が本格的に始まったばかりだ。
「チームにもなじめてますよ。慣れ親しんだ土地なので住みやすいし、知ってる人も多い。今は、新鮮な気持ちでサッカーにも取り組めている。やっと家族もこっちに来て家も決まった。まだ少し散らかってるけど、ここからようやく腰を据えてやれる。
クラブ全体が、みんなJ1でやってやろうという気概に満ちてる。選手はもちろん、フロントや、スタッフも1つになって結果を残そうとしている。とにかく結果を残したい。選手を引っ張る立場にいるので、レベルを引き上げていかなければいけない」
監督や首脳陣からも「頼むぞ」。
周りは、J1での経験の浅い選手ばかり。監督や首脳陣からも「頼むぞ」と言われ、その分厚い背中に懸かる期待は大きい。
「東京だったらそれぞれの能力も高いし、経験もある。その中で、自分が前に立たなくても良かった。でも、このチームはJ1での戦いも初めてだし、そのステージを経験している選手も決して多くない。だから口で伝える場面は自然と多くなる。みんなからも『こういう選手はどんなタイプですか?』と質問される機会も多い。期待を感じるし、頼りにしてくれている。自分もそれに応えなきゃいけないという気持ちもある」