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内田篤人「ゲーム、楽しかったよ」
感情を無にした時期を乗り越えて。

posted2018/02/16 17:00

 
内田篤人「ゲーム、楽しかったよ」感情を無にした時期を乗り越えて。<Number Web> photograph by Getty Images

内田篤人が楽しそうに、真剣にサッカーをしている。その姿がすでに尊いが、本人の目標はまだこんなものではないのだ。

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寺野典子

寺野典子Noriko Terano

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「いい選手が多い。いいチームに来たよ」

 2月14日ACLグループリーグ初戦。上海申花との一戦に90分フル出場した内田篤人は、張りのある声でそう答えた。

 古巣鹿島アントラーズへの復帰となる移籍が発表されてから1カ月あまりが経った。地元鹿島での始動、新加入会見、宮崎での合宿……。そして練習試合、親善試合とステップを重ねながら、この日の初公式戦を迎えた。

「メディカルチェックでも、篤人だけは特別にけがをした膝や(昨年秋に痛めた)肉離れの箇所を精密検査したけれど、問題はなかった。今、このチームで一番コンディションがいいのは篤人だと思うよ。ずっとシーズン中だったわけだからね。だから、そのあたりの様子を見ながらうまくやっていくはず」

 始動前に鹿島の鈴木強化部長が語っていた通り、内田は離脱することなく2月3日の水戸との親善試合でも先発出場している。ACL上海戦は先制点を許したこともあり、内田は敵陣近く高い場所にポジションをとる時間が長かった。

「久しぶりのゲーム、うん、楽しかったよ」

「(敵陣)タッチラインまで行けるというのは、自分が動けているときだから、身体もそんなに重くないなと感じてた。緊張感もプレッシャーというのじゃなかったからね。ヤス(同い年の遠藤康)と久しぶりにコンビも組めるし、嬉しかった。どうせやるなら楽しくやろうと思っていた。久しぶりのゲーム、うん、楽しかったよ」

 自身が高いポジションをとることで、相手のサイドの選手を押し込める状況だったこともあったが、内田が攻撃に出たのはゴールを求めた証だったという。同点に追いついたあとも、リスクを背負いながらも逆転を諦めなかった。

「ナオ(植田直通)、ゲン(昌子源)は強いし、ケント(三竿健斗)もボールを拾えるしね。彼らをある程度信頼して、後半は守備を多少サボることもあった。でも、前に行きたかったね。点を獲りたかったからね」

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