オリバー・カーンの名言
相手のフォワードは試合中、オリバー・カーンなる“人物”に向かってではなく、ある種の“シンボル”に向かって挑んでくる。つまりカーンというバイエルン・ミュンヘンのシンボルに向かってだ。
オリバー・カーン(サッカー)
2018/02/04
バイエルンの絶対的守護神にして象徴的存在だったカーンは、「野心旺盛で、まるで何かに取り憑かれたような人間」というイメージがついてまわった。だが、カーンは「メディアが創り出したこうしたイメージは現実から程遠いものだ」と受け流す。だが、対戦相手はイメージによって肥大化したカーンを、バイエルンそのものと見なしていたのだ。「オレたち選手は取引される運命にあり、最も良い価格を引き出すために、独自のイメージを押しつけられる」。カーンはあくまで冷静だった。
Number561号(2002/10/24)