日々是バスケBACK NUMBER
八村塁の2018年は「スターになる年」。
日本人NBA選手の予想に全米注目!
posted2018/01/27 07:00
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph by
Yoko Miyaji
「ルイ、きょうは君が会見場に行くかい?」
11月26日、ポートランドで開催された「PK80トーナメント」(ナイキ創設者であるフィル・ナイト氏・Philip Knightの80歳の誕生日を祝うために開催された全16チーム、2ブラケットのトーナメント)のテキサス大戦の試合後、八村塁はゴンザガ大の広報スタッフから、そう声をかけられた。
NCAAでは、メディアが大勢集まるような試合では、活躍した選手がヘッドコーチと共に会見場で記者会見を受けることが多い。
この日の試合で八村は、試合最多得点で彼自身にとっても自己最多の20点を上げたほか、9リバウンドを取る活躍をして勝利に貢献していたのだ。
留学1年目の昨シーズンは、言葉の問題もあって、英語でのメディア対応を免除されていた八村だが、それでも今年3月頃には1対1なら英語でインタビューの受け答えができるまで英語力を上達させていた。
日本語でなら会見の経験もあり、メディア慣れもしている。広報担当も、そろそろ彼にやらせてみようと思ったようだ。
しかし、八村はその誘いに「ノーウェイ(まさか)!」と、必死に会見行きを辞退。結局、この日の会見には別の選手が登壇した。
英語での記者会見は……まだ早かったかな?
後からそのことを聞くと、八村は「だって無理ですよ。無理、無理。できないです。そういうの、あんまり慣れていないんで」と弁明していた。
去年春に日本を離れ、ゴンザガ大に留学した八村にとって、この1年は新しい経験の連続だった。新しいことにぶつかるたびに、様々な壁を乗り越えてきたが、英語での記者会見という壁は、跳び越えるにはまだ少し高いようだった。