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八村塁の2018年は「スターになる年」。
日本人NBA選手の予想に全米注目!
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byYoko Miyaji
posted2018/01/27 07:00
NBAでドラフト上位指名が予想されているレベルの選手とマッチアップしても引けを取らないレベルまで強くなった八村。
「日本的な性格で、ミスをしたくないと思っている」
「ルイは日本的な性格で、ミスをしたくないと思っているんだ」
八村をそう分析したのは、ゴンザガ大アシスタントコーチで、八村をはじめ、多くの海外選手をリクルートしてきたトミー・ロイドだ。
それは、記者会見や取材だけの問題ではない。コート上でも、ミスをしないように意識しすぎてしまうことが多々ある。確かにミスはしないにこしたことがないし、実際にディフェンスのローテーションでミスすると、ベンチに下げられることも多い。しかし、ミスを恐れるあまりに無難なプレーに終始すると、自分の持ち味を生かすことができない。
八村自身も、そのことは十分に自覚していた。
「ミスを怖がらないでプレーするっていうことも大事。ミスをしないようにしていると、(かえって)ミスしたり、積極性がなくなったりするので、そういう調整もこれから学んでいかないといけないと思っています」と語る。
「ミスしても何だろうが行こうという気持ちでやった」
たとえば、テキサス戦の2日前、「PK80トーナメント」の2回戦で、全米ランキング7位のフロリダ大と対戦したときには、ゴンザガ大(この時点で全米17位)よりランキングで上のチームと対戦したからか、いつも以上に失敗することを警戒しすぎてしまった。
「失敗しないようにという感じでやって、アタックする気持ちがなかった。だから、きょう(11月26日、対テキサス大戦)はもう僕、自分で決めて、何がなんでも、ミスしても何だろうが行こうという気持ちでやった。それがよかったんじゃないかと思う」と八村。
相手のレベルが上がれば上がるほど、ちょっとした判断ミスがターンオーバーになったり、相手の連続得点につながってしまう。
失敗を恐れない気持ちを作るうえで大事なのは、準備をして挑むこと。
コーチ陣の指導のもと、この夏はゴール近くの攻撃のバリエーションを増やす練習をした。ポストアップやフェイスアップからのフットワークに磨きをかけた。