マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
2018年ドラフト会議を予想すると。
才能が多すぎて重複しない現象が!
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byHideki Sugiyama
posted2018/01/29 07:00
10番だった背番号も。秋季大会ではひとケタの6番になった根尾昂。投手か野手かはたまた二刀流か、プロの指名意図も気になる。
知名度の低い鈴木翔天は、価値の高い変則サウスポー。
もう1人の「3球団重複」は富士大・鈴木翔天投手(185cm80kg・左投左打)。
こちらのほうが、おそらく知っている人は少ない。見たことのある人はほとんどいないのではないか。
神奈川・向上高の頃も名前が知れ渡るような活躍もなかったし、大学でも昨年、3年生になってから公式戦で活躍するようになった。
昨年6月、全日本大学選手権で初めてピッチングを見て驚いた。
特に、左打者がまったく球筋を追えていない。
テークバックで、体の向こう側にボールが完全に隠れてしまう瞬間がある。そこからスリークォーターの角度で、一瞬遅れ気味に腕を振るメカニズムは、2017年のオリックス1位、田嶋大樹(JR東日本)に近いものだ。
140キロ前半の速球でも、打者の反応を見ると、かなり速く感じている。スライダーはなんとか当てているが、チェンジアップは“ほぼ魔球”に見えているはずだ。
大型変則サウスポー。今のプロ球界に見当たらないタイプだけに、さらに“値打ち”は高くなる。
ちょっと話が長くなったようだ。
重複した2人の選手の“抽選”と、外した球団結果、再度指名した「繰り上げ1位」は誰だったのか。
彼ら以外10名の「1位指名選手」については、次回に続く。