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錦織圭不在だからこそ観たい全豪OP。
昨季とは空気が一変している理由。
posted2018/01/15 17:00
text by
今田望未Nozomi Imada
photograph by
AP/AFLO
「今シーズンの男子テニスは何かが起こる」
そう思っているテニスファンも多いのではないだろうか。
1月15日から開幕する四大大会の初戦、全豪オープンは今シーズンを占う上で目が離せない。昨シーズンは、BIG4のノバク・ジョコビッチ、アンディ・マレーをはじめとして多数のトップ選手が欠場。図らずも上位の椅子が空席になった結果、新世代や復活組の台頭を巻き起こし、シーズンを通して地殻変動の収まらない1年になった。
そして今シーズン。BIG4が築いてきた1つの時代が終わるのか――男子テニス界は大きな分岐点に差し掛かっている。
そんな激動のシーズンも大晦日から幕を開けた。
今季を象徴する大会になるはずの全豪OP。
例年、全豪オープンは1年の流れを決める大会になることが多い。
これはグランドスラムがマスターズの2倍のランキングポイントを獲得できるため、最終ランキングに直結しやすいからである。
また、シーズン最初の大きな大会である全豪で結果が出ると自信が深まり、そのまま春まで好成績が続くケースが多い。
思い返すと昨年の全豪オープンはジョコビッチが2回戦、マレーが4回戦で敗退と、のちの成績不振とけがでの離脱を考えると頷けるものがある。一方けがからの復帰となったラファエル・ナダルとロジャー・フェデラーは厳しいと見られていた予想を覆し決勝進出。2017年の2強状態を予感させるような、歴史に残る決勝戦を戦った。
2018年シーズン冒頭も、ナダルとフェデラーを止める選手が現れるのかが1つの焦点になってくる。