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新人王・源田壮亮は2年目もブレない。
あれだけ上手くても「守備の強化」。
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byAFLO
posted2018/01/12 11:30
源田はアジアチャンピオンシップでも山川(左)とともに主力としてプレーした。この経験をライオンズ2年目でも生かす。
侍ジャパンで戦った際、日本ハム・近藤から刺激。
新人遊撃手でのフル出場記録更新など、堂々たる成績を残しても、決して浮かれることはなかった。
秋季キャンプから休むことなく参加した11月のアジアプロ野球チャンピオンシップが、勉強の場になったと振り返る。
「周りの選手を見て、同じ練習を続けることの大切さを学びました。日本ハムの近藤(健介)は試合前に毎日、ティーバッティングを繰り返していました。全体でウォーミングアップをする前に1人、黙々とティーバッティングを続けていたんです。僕は昨シーズン、1年間やってみても、試合前に“これを確認すればいい”という方法が見つかりませんでした。近藤の姿を見て、やっぱり結果を出している選手はこういうところが違うんだなって思いました」
近藤は源田より1学年下だが、高校卒業後にプロ入りし、すでに実績も残している。慣れないプロの世界で毎日、試合に出続けることで頭がいっぱいだったという源田にとって、自分オリジナルの調整方法や、結果につながらないときに修正する方法を、すでに確立している近藤の姿に触発された。
周りから「2年目のジンクスなんて気にするな」
瞬く間にレギュラーの座を獲得した源田には、2018年は真価を問われる1年になるだろう。
「プロ2年目で、周りの人にも“2年目のジンクスなんて気にするな”と言われます。年末、実家に帰ったときも、2年目のジンクスが話題に上りました。そういうのって、やはりあるのかなとは思いますけど、僕自身は考え過ぎずに、自分のやれることだけやればいいと今は思っています」(源田)
2018年の展望を聞かれた辻監督は、こう語った。
「監督に就任した直後、エースの岸孝之(東北楽天)が抜けて、2年目は野上亮磨が抜けて……。もちろん厳しい状況ではあります。でもチームというのは、結果がすべて。143試合、チームで戦っていくわけだから、そこはみんなで力を合わせて戦っていけばいい。投打がうまくかみ合ってくれることに期待しています」