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リバプール移籍も相談された?
マヤが語る「マネ対策」とは。
text by
松本宣昭Yoshiaki Matsumoto
photograph byAFLO
posted2018/01/10 17:30
吉田と一緒にジムでトレーニングをする仲だったという、サウサンプトン時代のマネ。
「リバプールとトッテナム、移籍するならどっち?」
いつものようにマネと筋力トレーニングを続けていたある日、唐突に質問された。
「『リバプールとトッテナム、移籍するならどっちがいいと思う?』って、相談されたことがあります。当時は雑談だと思って『難しい選択だねぇ』なんて話していたんですけど、その後すぐにリバプール移籍が決まった。サディオにとっては真剣な相談だったんですね。これは、中堅クラブあるあるです(笑)」
では、リバプール移籍後のマネのプレーぶりに変化は感じたか。
「チームとしてよりパスが出てくる分、サディオ自身としてもやりやすくなっているように思います。パスを配球できる選手、例えばコウチーニョ(1月にバルセロナへ移籍)とか、アダム・ララーナとか、狭いスペースでも細かいコンビネーションで崩せる選手と一緒にプレーしている分、よりゴールに絡める。しかも、相変わらず速いですから」
「いかにその時間帯の隙を突けるかがポイント」
マネの能力が高いことは十分承知している。それでも彼を止めることが、セネガル戦で勝ち点を奪うための重要なミッションであるのも間違いない。
マネを封じるために、日本が意識すべきこととは何か。
「前を向かせない。以上。
サディオにスペースを与えると、何でもできちゃいますし、セネガルの中盤にはプレミアリーグで活躍している良い選手がいるんです。
ウェストハムのシェイク・クヤテは、守備力が高い上に得点力もある。11月にW杯最終予選の南アフリカ戦を見ましたけど、良いチームだと思います。
ただし、アフリカの国特有の集中力が途切れる時間帯はある。僕らは我慢強く戦いながら、いかにその時間帯の隙を突けるかがポイントになるでしょうね」
吉田を除く日本代表守備陣にとっては、おそらくセネガル戦本番が、マネのスピードを初めて体感する場となる。
そのとき、圧倒的な速さに面食らわず対応するために。
マネに前を向かせぬために。
マヤが伝えるマネ対策は、ハリルジャパンにとっての金言になるはずだ。