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森保ジャパンの意義ある1-0発進。
“縦”を消されても工夫で取った1点。

posted2018/01/11 12:20

 
森保ジャパンの意義ある1-0発進。“縦”を消されても工夫で取った1点。<Number Web> photograph by Kyodo News

攻撃に厚みを加えていた右ウイングバックの藤谷壮。東京五輪世代である以前に、彼らは日本サッカーの明日を担う若手でもあるのだ。

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飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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Kyodo News

 オフ明け最初のゲームは、得てして苦戦するものだ。

 チームが集合したのは1月2日。最低限の戦術を詰め込み、6日の夜に慌ただしく中国は上海と南京の間に位置する江陰に乗り込んだ。

 しかもチームが立ち上げられたのは昨年12月で、そのときからメンバーが15人も入れ替わっている。おまけにピッチの芝は至る所が禿げているのだから、スムーズなパス回しなど、望むべくもない。

 だがU-21日本代表が直面したのは、こうした“三重苦”だけではなかった。

 U-23パレスチナ代表が入念に取り組んできた日本対策によって、日本は“縦のルート”を完全に封じ込まれていた――。

ボランチ、2シャドーへのパスコースを消され……。

 2年に一度開催されるU-23アジア選手権。気温0度、極寒の江陰で1月10日に行われたパレスチナとの初戦で森保一監督が採用したのは3-4-2-1、送り出したのは以下の11人だった。

GK小島亨介(早稲田大)、DF庄司朋乃也(金沢)、立田悠悟(清水)、板倉滉(仙台)、MF浦田樹(北九州)、三好康児(札幌)、神谷優太(愛媛)、藤谷壮(神戸)、岩崎悠人(京都)、井上潮音(東京V)、FW小松蓮(産業能率大)。

 昨年12月のタイ遠征、M-150カップのメンバーが6人も名を連ねたのは、戦術理解度において彼らにアドバンテージがあったからかもしれない。

 2分に右ウイングバックの藤谷がクロスを入れると、5分には1トップの小松の粘りからボランチの井上が放ったシュートがバーを叩く。11分には3バック左の板倉がドリブルで運んでミドルシュートを放つ。

 もっとも、日本が狙い通りの攻撃を繰り出せていたわけではない。

「なかなか絡むことができなくて、けっこう難しかったですね」

 そう振り返ったのは、2シャドーの一角に入った岩崎である。相手の2トップが日本のセンターバックからボランチへのパスコースを消しに来る。さらに、相手の2ボランチが日本の2シャドーにマンマークで付くという徹底ぶり。「あれだけマンツーで来られると、受けにくい部分があった」と、もうひとりのシャドーの三好も振り返る。

【次ページ】 マンマークなら、他の選手にスペースが生まれる。

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