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良くも悪くも期待を裏切る球団!?
3年目の梨田・楽天は優勝できるか。
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byKyodo News
posted2018/01/07 08:00
ルーキーイヤーながら記憶に残る活躍をした楽天・藤平。開幕から先発ローテを任されるべく期待されている。
「コラレスの呪い」とドラ1ルーキーの活躍ぶり。
8月15日の西武戦で来日初先発を果たしたこの男は、3回5失点と炎上。後続もことごとく打たれ17失点の大敗。
翌日からチームは5連敗。
ドラフト1位ルーキー・藤平尚真のプロ初勝利で連敗を止めたが、そこから引き分けを挟んで今度は怒涛の10連敗。久々の勝利を呼び込んだのは、またしても藤平だった。
自然と拡散する「コラレスの呪い」。
コラレスよ、この19歳の新人投手に足を向けて寝ることなどできんだろう。なぜ、球団は'18年も残したんだ……。
ペナントレースが終わってみれば、優勝したソフトバンクに15.5ゲームの大差をつけられての3位。0勝8敗とけちょんけちょんにされた西武の菊池雄星から、せめて2勝くらいしていれば2位にもなれただろうに……。
全ては後の祭りである。
日本シリーズでDeNAとの「下剋上対決」が見たかった。
せめてもの救いは、クライマックスシリーズでの奮闘か。
ファーストステージ初戦で菊池にまた弄ばれてしまったが、第2戦から連勝。「初戦で負けたら突破率8.7%」の壁を「ファーストステージ突破率100%」の二度の実績('13年はリーグ優勝。だから、厳密には'09年の一度きり)が打ち破った。
ファイナルステージでも王者ソフトバンクに連勝。第3戦から3連敗したが、間違いなくファンに夢を与えた。
日本シリーズでDeNAとの「下剋上対決」が見たかった。
何はともあれ、いい意味で期待を大きく裏切った'17年。
喜びも悲しみも味わいました。犬鷲軍団は高く飛び続けます。あの歓喜、嬉し涙をもう一度。'18年は必ず見せてくれるでしょう、野球の、楽天の底力を――。
竜飛崎から磐梯山まで。さあ、みんなで歌いましょう! 羽ばたけ楽天イーグルス♪