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「柏のブラジル人」はいつも当たる。
走って打つCF、クリスティアーノ。 

text by

茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

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photograph byJ.LEAGUE PHOTOS

posted2017/12/30 11:30

「柏のブラジル人」はいつも当たる。走って打つCF、クリスティアーノ。<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

走行距離=結果とは限らない。それでもクリスティアーノが残した数字は、柏への貢献度の高さを象徴する。

2桁ゴール&アシストに3年連続シュート100本超。

 前述した選手たちは記憶に残るスーパープレーを繰り出した。一方クリスティアーノは、もともと左ウイングを主戦場としていたが、今季は主にセンターフォワードとして奮闘。そこで残した様々なデータがハイレベルなのだ。『日刊スポーツ』12月19日付も参考に、彼が今季残した数字を挙げてみる。

・リーグ戦12ゴール10アシスト、天皇杯4ゴール
・シュート数123本(J1トップ/3年連続でシュート数100本超)
・直接FKでのシュート数30本(J1トップ/うち2ゴール)

 シュート意識が高いクリスティアーノのイメージそのままだ。ゴール数こそ2015年の14得点より2点減ったとはいえ、12ゴールはチームトップ。なおかつ過去にFKだけでハットトリックを達成したこともあり、プレースキックは今なお相手にとっての脅威となる。それを踏まえれば、この3つの数字は納得である。

 そしてそれ以上にインパクト大なのは、トラッキングデータだ。

・合計走行距離:369.421km(11km以上28回、12km以上6回)
・走行距離チームトップ回数:16回

ポドルスキ8.742km、クリスティアーノ11.329km。

 第15節ヴァンフォーレ甲府戦ではスプリント回数(時速24km以上)でも37回をマークするなど、その瞬発力には目を見張る。それに加えてこの走行距離。そもそもセンターフォワードがこれだけの走行距離を記録すること自体が珍しい。

 なおかつ運動量がシーズン通じて落ちなかった。6~8月にかけてのリーグ戦11試合で、チームトップの走行距離をマークしたのは計8回。夏でも走るタフネスぶりだ。

 特に面白いのは8月5日の第20節ヴィッセル神戸戦である。

 真夏の過酷なコンディションの中で実施された一戦、注目が集まったのは鳴り物入りで加入したルーカス・ポドルスキだった。しかしポドルスキの走行距離は日本の高温多湿に苦しみ8.742kmにとどまった一方、クリスティアーノは両チーム2位となる11.329km。ともにフル出場ながら、約2.5kmもの差がついた。

 来日間もない段階であることを踏まえれば、ポドルスキから“比べてくれるな”とドヤされそうだが……試合は3-1で柏に軍配が上がっている。結果がすべてのプロの世界、さすがのポドルスキもこの数字には何も言えないだろう。

【次ページ】 最終節の広島戦でもとにかく走りまくった。

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