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2度目のブンデス、2部レンタル……。
宇佐美貴史が今、考えていること。 

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本田千尋

本田千尋Chihiro Honda

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photograph byBongarts/Getty Images

posted2017/11/21 11:00

2度目のブンデス、2部レンタル……。宇佐美貴史が今、考えていること。<Number Web> photograph by Bongarts/Getty Images

10月30日、ボーフム戦での宇佐美。攻守ともに奔走していた彼だが、まだまだ本領発揮とはいかないようだ。

「自分のプレースタイルを、少し忘れかけて……」

「もう少しこう回せるチームであれば、良さは出しやすいとは思いますけど、でも、そうではないので。現実をしっかり見ながら、そういう現実がありながらも、やっぱりしっかり『理想』は掲げたいですし、その『理想』をより強く頭でイメージして、サッカーをすることが大事かなあと思いました」

――「理想」とは?

「まあ、したいプレーですね。だから、仕掛けたい、シュートまで持っていきたい、いいパス出したい、とか。守備に追われる分、そういうプレーのイメージを描きにくいと思うんですけど、それをしっかりと頭の中でこう、描きながら、守備のタスクをこなしていく、っていうところかなあと思いますね。

 やっぱり自分自身のプレースタイルとかっていうのも、少し忘れかけている部分はあると思うし、まあ、試合に絡めるようになってきた中での悩みなんですけどね。やっぱり、理想を頭でイメージすることっていうのはすごい大事だと思うんで、どんなときも」

「どんなときも」。丸いボールと同じで、「現実」はどこへ転がるか分からない。その先に冷たい世界が目の前に広がったとしても、揺るぎなき「理想」を掲げる。それが大切なことだと、宇佐美は話す。

攻撃的サッカーのはずが……守備的に変化?

「前々監督の(マルクス・)バインツィアルは、ヨーロッパリーグにも行ったりしていましたし、攻撃的でボールを動かすようなサッカーをしているっていうのは聞いていました。で(日本からドイツに)行ったら、監督が変わってて、さっき話したようなサッカーになっていて、そのサッカーの尾を引きずっているような状況ですけど」

 日本を発つ前に情報を仕入れていたが、ドイツに降り立つと様子が違っていた、ということだ。

 バインツィアルはシャルケ04に引き抜かれ、代わりにディルク・シュスターが監督に就任。前季SVダルムシュタット98を残留に導いたばかりのサッカーは、ロングボールが主体で創造性を必要としないスタイル。欲しがられるのは、宇佐美のようなアタッカーではなかった。

【次ページ】 シェスター解任。残留争いでさらに守備重視の戦術に。

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