藤田俊哉の日欧蹴球比較論BACK NUMBER
「麻也のタフさとクレバーさは不可欠」
藤田俊哉がプレミアで見たその成長。
text by
藤田俊哉Toshiya Fujita
photograph byToshiya Fujita
posted2017/11/02 10:30
ストーク戦を観戦した藤田氏。現地で強化担当しているからこそ、吉田の選手としての価値を実感したという。
タフなクレバーな守備力は代表にも不可欠。
彼を通して、世界にはこれほどスケールの大きなCBが数多くいるのだということを間近に感じることとなった。攻撃陣に目がいきがちな私だが、肉弾戦をとくに好むイングランドスタイルの守備の魅力も感じている。攻守両面でバランスよくゲームを分析し、選手を見極めることが重要であるから、その両面においてとても勉強になる一戦となった。それと共に改めてプレミアリーガーのレベルの高さを感じた。
そのような環境で実績を残している麻也のタフでクレバーな守備力は、日本代表にも不可欠な存在である。チームに安定をもたらす統率力があり、ビルドアップの局面では自信を持ってボールを前に運べる。長短のパスも正確に配給できる。とくにタイミングの良い縦パスは彼の持ち味でもある。またセットプレーでの得点力は厳しい状況を打開する大きな武器となる。
ハリル監督が目指す、力強くて縦に速いプレースタイルにおいて、麻也が中心的な役割を果たすことは間違いない。彼のコンスタントなプレーが日本代表を成功の道に導いてくれるはずだと信じている。