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サッカーU-17W杯で最大の山場が!
最強イングランドに日本は勝てるか?
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byFIFA via Getty Images
posted2017/10/17 07:00
インド・カルカッタの地で死闘を繰り広げているU-17日本代表。ニューカレドニア戦のドローで、目を覚まされた!?
世界レベルの才能が集まったU-17イングランド代表。
イングランドは大会前から評判の高いチームだった。
ヨーロッパ予選をスペインに次ぐ2位で突破した彼らは、グループリーグも3戦全勝の首位通過。日本以上にタレント集団と言われている。
中でもずば抜けた足下の技術を持つフィル・フォデン(マンチェスター・シティ)、ヨーロッパ予選MVPであり、香川真司が所属するドルトムントが今年8月に獲得した“イングランド最大級の逸材”と呼ばれるジェイドン・サンチョ(ドルトムント)、ゲームの流れを読む天才ゲームメーカーのカラム・ハドソン=オドイ(チェルシー)、スピードアタッカーのリアン・ブリュースター(リバプール)が形成するアタッカー陣はまさに世界トップクラスと呼んで遜色ない。
このメンバーに加えて、試合途中から投入されることが多い“ナンバー10”アンヘル・ゴメス(マンチェスター・ユナイテッド)も強烈な才能の持ち主で、ずば抜けた得点力を持つ。初戦のチリ戦で見せたようにFKからもゴールを狙える万能型ストライカーで、彼が試合途中から入ってくることで、一気に試合の流れを変えられてしまう可能性がある。
“死のグループ”を余裕の1位で通過!?
イングランドはチリ、メキシコ、イラクと全体的に見ても厳しいブロックに入っていた。だが、イングランドにとってそれは何の問題も無かったようだ。
初戦のチリ戦ではサンチョの変幻自在の突破とパスセンスが爆発。オドイ、サンチョ、ゴメスらが、次々と得点を決めて4-0の圧勝。
第2戦のメキシコ戦はスコアこそ3-2だが、ブリュースターの直接FK、サンチョの突破からのフォデンのゴール。そしてPKでのゴールで3-0にしてからの、余裕の2失点に見えた。
極めつけはグループ最終戦のイラク戦。
日本が昨年のAFC U-16選手権準決勝で敗れたイラクを相手に、彼らはフォーデン、オドイ、ブリュースターら主軸を5人ほどベンチスタートにして臨んだ。