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サッカーU-17W杯で最大の山場が!
最強イングランドに日本は勝てるか?
posted2017/10/17 07:00
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph by
FIFA via Getty Images
「ニューカレドニアには勝てるだろう」
多くの人がそう思っていた。正直、筆者もその1人だった。
実際にU-17W杯の幕が上がると、ニューカレドニアはフランスに1-7、ホンジュラスに0-5と大敗し続けたこともあって、その評価はそれほど間違っていないと感じられた。
しかし、ふたを開けてみると日本代表との試合は、1-1の同点。
日本は前戦のフランス戦から先発9人を入れ替えて臨んだとはいえ、再三訪れるチャンスをほとんどモノにできなかった。
7分に、初戦のホンジュラス戦でハットトリックを達成したFW中村敬斗が、右サイドから抜け出して、鮮やかなシュートを沈め、大量スコアを期待させる最高の出だしを飾った。
だが、それ以降のチャンスにおいて、とにかくボールがゴールラインを割らない。
攻めても、攻めても……ゴールにならない。
71分には久保建英を投入したが……。
森山佳郎監督は攻撃のテコ入れを図るべく、負傷した中村に代えて57分にDF菅原由勢を投入。
フォーメーションも4-4-2から3-4-2-1に変更。両サイドバックを一枚上げ、ボランチだった山崎大地を3バックの真ん中に下げた。菅原をボランチ、山田寛人と棚橋尭士のツートップから、山田のワントップと椿直起と棚橋の2シャドーにした。
だが、この策も思うように機能しなかった。
71分にはDF鈴木冬一に代えて久保建英を投入し、さらなる攻撃のテコ入れを図ったが、逆にニューカレドニアが日本の一瞬の隙を突いてきた。83分、一本のロングフィードからDFラインの裏に飛び出したニューカレドニアのFWビタ・ロングが、強烈なシュートを放つ。GK梅田透吾がファインセーブを見せたが、それで与えた右CKをニアでそらされ、最後はファーサイドに飛び込んだMFジャコブ・ジェノにヘッドで押し込まれ、同点弾を浴びてしまった。