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上原彩子33歳。米5年目で得た自信。
「自分の限界は自分でしか作れない」
text by
及川彩子Ayako Oikawa
photograph byShizuka Minami
posted2017/10/04 11:40
エビアン選手権最終日、最終18番の第2打。大会終了後、「(やるからには)東京五輪にも出たいと思います」と目標を口にした。
上原は、ゴルフも生活面もいまだに成長し続けている!
上原が米ツアーに参戦したのは29歳の時だった。
「え、今からアメリカ?」、「なんでその年で」と言う声も耳にした。
だが、「アメリカでプレーするのがアマチュア時代からずっと目標だったし、その思いが原動力になっていたから」と迷いはなかった。
ゴルフだけではなく、米国での生活、一緒にトーナメントを回る選手たちとの交流なども楽しんでいる。
「世界中からの選手との出会いや様々な土地を訪れた経験は、ゴルフをやめた後にも大きな財産になると思うんです」
今年は米ツアーのプログラムの1つ、トーナメントの行われる場所でホストファミリーの家に泊まるハウジングを利用したが、「地元にファンができるし、彼らは結果が良くても悪くても応援してくれます」と話す。
複雑な環境の変化も、経験を重ねて完全に克服した。
もちろんゴルフの部分でも、この5年で大きく成長している。
米国は天候はもちろん、芝やコースも日本とは大きく異なる。「空気の重さもコースで異なるんです、それで飛距離も変わってきます」と言うように、米ツアーの1年目は手探りで自分のプレーを確立していかなければならなかった。しかし、経験を重ねて自らのリズムを作り上げた。
「月曜日から水曜日までしっかり練習して、すべてを自分のものに落とし込んで、パフォーマンスに反映できるようにしています」と説明する。