テクニカルミーティングは3時間超になることも。

「チーム・ハリル」はコーチ、GK、フィジカル（コンディション）に外国人、日本人が1人ずついて、ペアを組んでいる。各々が専門的な役割をこなしつつも、補完性を持たせて横のパイプを太くしているのが特徴的だと言える。

　毎週1度、全スタッフが集まって行なわれるテクニカルミーティングは、3時間超のロングランになることもたびたびだという。選手選考も単なる評価の議論にとどまらない。調子を落として招集されない選手についても「じゃあどうトレーニングしていけば良くなるか」まで話し込んでいくという。様々な視点から見て、考え、議論することを準備の始まりとしている。

　監督の“影武者”を自認するシリルコーチの言葉が、強く胸に響く。

「完璧主義者とはどんな人を指すと思いますか？　私に言わせればそれは絶対に満足しない人です」

　飽くなき準備の追求は、きょうも続いている。

（Number928号『チーム・ハリルを追え。』より）