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武藤嘉紀は“もやもや”してる?
「圧倒的な存在感? 間違いない」
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byAFLO
posted2017/07/20 10:30
ドイツでの武藤嘉紀の溶け込み方、人気の度合いは、日本から想像する以上のものがある。あとは1年通して活躍するだけだ。
「普通に点をとっててもハリルは……」
つまり、武藤は本当の意味での専属トレーナーを呼び寄せたのだ。
「ほんと、それこそ自分への投資だよね、怪我ばかりしてたらサッカー人生も稼ぐに稼げない(笑)」
納得いくまでやろうということ、なのだろうか?
「もちろん。それでダメだったら諦めがつくけど、100パーセント自分のできること、お金かけられるところにかけないで、っていうのはもうイヤかなと。やるだけやってみようって感じ。トレーナーとは2人で上を目指そうって話してる」
そして、話題は自然と代表へとシフトする。
「試合に出続けて、点をとりつづけないと。普通に点をとっててもハリルは呼んでくれないこともあるわけだからさ。試合に出ているいないではなくて、人間には好みっていうのはあるから。それを覆さなきゃいけないよね、結果で。
なんで呼ばないんだって叩かれるくらい。有無を言わせず? ほんとそう。じゃないと。ちょっと結果を出してても試合でてないやつが行っちゃったらさ、頑張ってる意味がなくなっちゃうから。本当に有無を言わさない。確実に代表に入るっていう立場にならなきゃ。圧倒的な結果と存在感? 間違いない」
かなりの覚悟がにじむが、決して悲観しているわけではない。
「難しくはないと思うけどね。とにかく怪我せずに、試合に出て点を決め続けることですね!」
もやもやしてない? などと聞く隙は全くなかった。やるべきことはシンプルで明快で、できることは全部やる。武藤の勝負はすでに始まっている。