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高校野球地方大会、知られざる逸材!
11球団が集結した好投手の名は……。

posted2017/07/06 07:00

 
高校野球地方大会、知られざる逸材!11球団が集結した好投手の名は……。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

日大三高の金成麗生。長打のイメージがある同校でも、飛距離では一番と小倉監督が激賞する逸材だ。

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小関順二

小関順二Junji Koseki

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Hideki Sugiyama

 今から9年前の2008年、高校野球界は3年生にそれほど人材がいないが、2年生に好素材が揃っていると言われていた。ドラフトの結果を見れば1位、2位指名されたのは以下の選手たちだ。

<1位指名>
 赤川克紀(投手・宮崎商→ヤクルト)、甲斐拓哉(投手・東海大三→オリックス)、大田泰示(内野手・東海大相模→巨人)、中崎雄太(投手・日南学園→西武)

<2位指名>
 立岡宗一郎(外野手・鎮西→ソフトバンク)、八木亮祐(投手・享栄→ヤクルト)、中川大志(内野手・桜丘→楽天)、中田廉(投手・広陵→広島)、伊藤準規(投手・岐阜城北→中日)、宮本武文(投手・倉敷→巨人)

 そしてこの10人の中で一軍の戦力になったのは、甘めに見ても大田、立岡の2人だけだった。

 それに対して、3位以下は以下の通りだ。

 中村悠平(捕手・福井商→ヤクルト3位)、西勇輝(投手・菰野→オリックス3位)、浅村栄斗(内野手・大阪桐蔭→西武3位)、中島卓也(内野手・福岡工→日本ハム5位)、辛島航(投手・飯塚→楽天6位)、杉谷拳士(内野手・帝京→日本ハム6位)

 一軍に定着した選手が名を連ねている。

'07年、'09年と比べると「谷間の世代」だったが。

 ほかの年と比べるとどうか。'07年の主だった高校生ドラフト1巡目は以下の通り。

 中田翔(外野手・大阪桐蔭→日本ハム)、唐川侑己(投手・成田→ロッテ)、岩嵜翔(投手・市立船橋→ソフトバンク)、安部友裕(内野手・福岡工大城東→広島)、3巡が丸佳浩(外野手・千葉経大付→広島)、中村晃(外野手・帝京→ソフトバンク)、伊藤光(捕手・明徳義塾→オリックス)

 '09年は1位で筒香嘉智(内野手・横浜高→横浜)、菊池雄星(投手・花巻東→西武)、今宮健太(内野手・明豊→ソフトバンク)、今村猛(投手・清峰→広島)たちが指名されている。結果だけ見れば'08年は豊作の間に挟まれた谷間の世代だったことになる。

【次ページ】 '16年、'18年のドラフト候補と比べると……だが。

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