サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「最高の代役」か「W杯の中心」か。
ハリルは今野泰幸をいつまで使う?
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byTakuya Sugiyama
posted2017/06/14 17:30
現在の代表で今野泰幸がキープレーヤーになっていることは間違いない。とはいえ、疑問は残る……。
昌子のメドが立ったDFはいいが、中盤は……。
日本というチームに目を移せば、世界における現在地は2014年のブラジルW杯当時からほぼ変わっていない。それにもかかわらず、アルベルト・ザッケローニ指揮下と同じポゼッションスタイルに拘泥したら、同じ過ちを繰り返すことになってしまう。イラク戦の先制点となったセットプレーや、ハリルホジッチ監督が持ち込もうとしたスピーディな攻撃も、きっちりと磨き上げていくべきだ。
森重真人に代わって昌子源をシリア戦、イラク戦で起用したのは、センターバックの選手層を厚くすることにつながった。4バックそのものの選択肢も増した。鹿島アントラーズ所属の24歳の抜てきは、今後につながるものとして評価できる。
しかし、中盤はどうだろう。
4-2-3-1と4-3-3の併用によって、選手層は増しているように映る。ただ、序列がはっきりしているわけではない。ケガ人が絶えないチーム事情はあるにせよ、つぎはぎのような印象が拭えないのだ。
自らが望む選手を漏れなく集められたとき、ハリルホジッチ監督は4-2-3-1と4-3-3のどちらをファーストチョイスとするのか? どのような判断が下されるとしても、貴重な時間を失っている気がしてならない。
ロシアW杯で結果を残すための限られた時間を、である。