福西崇史の「考えるサッカー」BACK NUMBER
福西崇史「乾や岡崎を出せていれば」
イラク戦、不運で消えた切り札2枚。
text by
福西崇史Takashi Fukunishi
photograph byTakuya Sugiyama
posted2017/06/14 12:15
本田圭佑のCKから決まった大迫勇也の先制点は美しいゴールだった。ゲームプランの中で最も好都合なスタートだったはずだが……。
ボールの取りどころと、攻めの起点を決めよ。
日本は2試合とも予選突破を争う相手との直接対決となります。厳しい対戦が続きますが、選手の立場としてみれば“自分たちが勝てば予選突破”という条件は集中しやすい状況です。
とはいえオーストラリアはここ近年ボールを動かすスタイルに変貌し、ロギッチのようにフィジカルがありながらパサーとしての役割も果たせる選手もいます。また最終戦の相手のサウジは予選を通じて力をつけているし、ホームということもあって主導権を握ろうとしてくるはず。
このタフな相手に勝つためには「守備でのボールの取りどころをどこに決めるのか」、「どこを起点に攻撃を仕掛けていくのか」というイメージの共有が大事です。例えば親善試合のシリア戦で、大迫や長友の連係から左サイドを崩して、最後は今野がゴールを決めたような場面をどれだけ作れるか。それが6大会連続出場に向けての大きなポイントですね。
(構成:茂野聡士)