“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
高円宮杯プレミア開幕前の横綱対決。
東福岡と市立船橋に再びの因縁が……。
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byTakahito Ando
posted2017/04/08 08:00
何度も得点機を作って東福岡を勝利に導いた10番の福田。まさに切磋琢磨して両校ともに日本の頂点を目指す。
「勝って勘違いするより、思い知らされた方が良い」
「東福岡には凄くいい勉強をさせてもらった。変に勝って勘違いするより、自分達はまだまだと思い知らされた方が良いですから。東福岡は必ず全国の上を目指すならば当たる壁。この時期にやれて本当に良かったです」
朝岡監督がこう語ったように、選手達の中で東福岡に対する意識に変化が見られた。
「サニックス杯の時は上手くいっていたというか、僕らの頑張りが単純に結果に反映された。いま思うと、それはただ単に相手との組み合わせがたまたま良くて、結果が出ただけに過ぎなかったんだと分かりました。東福岡を相手に、ちょっとシステムや組み合わせが変わっただけで、ここまで崩れてしまうとは……。
新チームになって積み重ねて来たものが崩れたというか、そもそもまだ何も積み重なっていなかったことを痛感した。凄く悔しいです」
試合前はクールに語っていた杉山は、そう言って唇を噛んだ。
ユース世代の頂点を目指して……因縁はまだまだ続く。
4月8日土曜日に開幕するプレミアリーグ。
両チームはイーストとウエストの両リーグに別れるので、すぐに対戦することこそ無いが、インターハイ、高円宮杯チャンピオンシップ、そして高校選手権と、その雌雄を決する試合はまだ3回もある。
今季も再びどこかで赤と青のコントラストが混じり合うときは訪れるのか?
それとも実現しないまま来季への持ち越しとなるのか?
両校の因縁対決は、まだまだ続く。