“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
高円宮杯プレミア開幕前の横綱対決。
東福岡と市立船橋に再びの因縁が……。
posted2017/04/08 08:00
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph by
Takahito Ando
市立船橋vs.東福岡。
高校サッカー界における東西の雄が、昨年に引き続き船橋の地で相まみえた。
3月31日から4月2日の3日間にかけて行われた「船橋招待U-18サッカー大会」。初日だった31日に、この一戦がマッチメークされた。
昨年もこの同じフェスティバルで激突している両者。当時の高校選手権3回戦の再戦となったこの一戦は、一進一退の攻防の末に2-2のドローに終わっていた。
あれから丸1年。
昨季は“公式戦として”対戦することが無かった両校が、2017年の春に再びぶつかり合うこととなった。
昨季は両校共に3人ずつJリーガーが誕生している。
昨年のチームからは、共に3人ずつのJリーガーを誕生させている。
市立船橋の方は、ルーキーながら不動のレギュラーを掴んでいるDF杉岡大暉(湘南ベルマーレ)とMF原輝綺(アルビレックス新潟)の2人に加え、ガンバ大阪で期待されているMF高宇洋が出ている。
東福岡からはDF小田逸稀(鹿島アントラーズ)、MF高江麗央(ガンバ大阪)、藤川虎太朗(ジュビロ磐田)。
この6人は全員、昨年の船橋招待での直接対決でピッチに立っていた。
両校ともに大幅な戦力ダウンかと思いきや!?
今年の両チームは共に多くの3年生が抜け、戦力ダウンは否めなかった。
だが、市船にはU-18日本代表のDF杉山弾斗と、高校ナンバーワンGKとの呼び声が高いGK長谷川凌がまだ残っている。さらに、プロ注目のU-16日本代表候補のMF郡司篤也とDF岡井駿典の2年生コンビもいるのである。市立船橋は船橋招待の直前に福岡県で行われた「サニックス杯国際ユースサッカー」で、並み居る強豪を下して優勝を飾り、今年も力があることを示していた。
一方で東福岡は、U-18日本代表CB阿部海大、1年時から出番を掴んでいるナンバー10のMF福田湧矢と、こちらもプロ注目のタレントを擁する。
「この時期に市立船橋さんからの“指名”を頂いて、戦えるのは我々にとっても貴重な機会」(東福岡・森重潤也監督)
「プレミアリーグ開幕前に東福岡とやることで、我々にとって大きな経験となる。本番に臨む前にチームにスイッチを入れてくれる存在」(市立船橋・朝岡隆蔵監督)
まだ昨年ほどのインパクトでは無いが、全国トップレベルの力を有している両校。
新シーズンの幕開けとなる高円宮杯プレミアリーグを1週間後に控えるこのタイミングでの戦いは、まさに2017年シーズンの「高校サッカー前哨戦」だ。