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新風が巻き起こったセンバツ応援。
甲子園に響いた「アゲアゲホイホイ」。 

text by

梅津有希子

梅津有希子Yukiko Umetsu

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photograph byYukiko Umetsu

posted2017/04/05 11:10

新風が巻き起こったセンバツ応援。甲子園に響いた「アゲアゲホイホイ」。<Number Web> photograph by Yukiko Umetsu

もはや高校生自身は知らない時代の楽曲『ドリフの早口ことば』『キン肉マン』『プロジェクトA』が鳴り響いた創志学園のスタンド。写真中央、サングラスをかけている男性が環太平洋大学マーチング部・中家監督である。

社会人野球の応援も、積極的に取り入れていく!

 ちなみに、『全開Honda』は2014年のセンバツで、熊本の鎮西高校も使用していた。

 古くから使われている早稲田大学の『コンバットマーチ』や、近年人気の高い東京大学『不死鳥の如く』、そしてプロ野球の応援曲に混ざり、社会人野球の曲も登場するなど、最近の高校野球応援にはさまざまなバリエーションが出てきている。

 甲子園の応援が、ブラバンへの注目によってますます華やかになってきているという傾向がうかがえる。

「アゲアゲホイホイ」は新魔曲となるか?

 以前より『サンバ・デ・ジャネイロ』は高校野球応援で人気の曲だったが、近年みるみるうちに広まっているのが「アゲアゲホイホイ」コールだ。『サンバ~』の曲に合わせて、「ハイヤハイヤー! アゲアゲホイホイー! もっともっとー!」といった具合に、掛け声をかけながらメガホンを振りかざして応援するというもので、アルプススタンドが尋常ではない熱気に包まれ、瞬時に一体感が生まれる。

 この応援、兵庫県の報徳学園が発祥で、野球部員に話を聞いたところ、2014年頃から使うようになったという。

 兵庫県内ですぐに広まり、今では多くの学校が使う応援だが、全国区となったのは2016年のセンバツで使った明石商がきっかけだ。

 報徳の野球部員によると、2015年夏の兵庫県大会準々決勝で明石商に負けた際、「よかったら自分たちの応援を使ってほしい」と明石商に託したという。その後同校が使用するようになり、2016年のセンバツでベスト8まで勝ち残ったのがきっかけとなり、「アゲアゲホイホイ(楽曲名は『サンバ・デ・ジャネイロ』ですが)」も一気に爆発。瞬く間に全国区となり、今大会でも創志学園や履正社、福井工大福井など9校が使用。どこのアルプスも大変な盛り上がりを見せていたが、ノリといい声量といい、やはり元祖の報徳に一番の風格を感じた。

【次ページ】 高校生に媚びない創志学園の選曲。

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