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池田純・ベイスターズ前球団社長が、
明大から日本スポーツ界に革命を起こす!
posted2017/04/04 17:00
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph by
Kiichi Matsumoto
年間24億円の赤字を抱えた横浜DeNAベイスターズを、5年で黒字化させた前球団社長・池田純氏が、明治大学の「学長特任補佐兼スポーツアドミニストレーター」に4月より就任した。
プロを舞台に活躍してきた敏腕が、アマチュアの大学スポーツに舞台を移したのはなぜなのか。日本のスポーツビジネス界が今もっとも注目するキーパーソンに、その真意を聞いてみた。
――池田さんへのオファーはたくさんあったと思いますが、その中から大学スポーツを選んだ理由を教えてください。
「スポーツビジネスは、大きく3つのグループに分けられると思っています。
ひとつは、1プロチームの経営。
ひとつはプロリーグ全体の運営。
最後のひとつがアマチュアです。
私は、昨年までベイスターズで1つのプロチームの経営をして、今はJリーグの特任理事を務めることでリーグ全体を考えています。唯一経験がなかったのが、アマチュアでした。
そして、大学スポーツというのはアマチュアの中でキーになる存在だと思っています。アメリカと比べると、日本との差がとても大きいんです」
米最大のスポーツチャンネルが大学スポーツを放映。
――アメリカとの差を感じるのはどのあたりでしょうか。
「先日、WBCの決勝戦を観るためにアメリカに行きました。驚いたことに、ESPN(米国最大のスポーツ専門チャンネル)は、同日に行われた大学バスケットボールの『NCAA(全米大学体育協会)トーナメント』を放送していたんです。前日には、記者会見や、選手の学生を追ったドキュメンタリーまで流して、大々的に告知していました。それくらい大学スポーツが文化として根付き、放映権として価値があるということですよね。
また、スタンフォード大でアメフトをしている日本人の学生がいて、話を聞いてきました。学生目線で、『アスレチック・デパートメント』が何をしているのかに興味があったので」