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「オレの方が、より新日本プロレスだ」
オカダに挑む柴田勝頼の危険な香り。
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2017/03/29 08:00
アントニオ猪木、柴田勝久、そして、その流れを組む“純血ストロングスタイル”の柴田勝頼。
大事な「商品」が柴田によって壊される!?
柴田のIWGP挑戦は藤田和之戦以来、実に13年ぶりになる。
ここのところ、似たようなタイプのレスラーが挑戦者に指名されてきたが、柴田の名はなかった。もしかしたら、スタイルが嫌われただけなのかもしれない。その危険な香りに大事な「商品」が壊されるのを誰かが恐れたのかもしれない。
でも、その時はついにやってきた。
3月25日から柴田とオカダの前哨戦が始まった。柴田は「シングルで触らせてももらえなかったチャンピオン」オカダと26日の後楽園ホールでもタッグで激しくぶつかった。
「プロレスは生ものだ。大事なのは根性。根性がなかったらプロレスラーは生きていけない」
柴田の目はギラギラしていた。
2人の前哨戦はカウントダウンのように連日組まれて、両国国技館への時を刻む。