錦織圭、頂への挑戦BACK NUMBER
「若い」「日本人初」「アジア初」の次。
2017年の錦織圭は何で驚かせてくれる?
posted2016/12/26 08:00
![「若い」「日本人初」「アジア初」の次。2017年の錦織圭は何で驚かせてくれる?<Number Web> photograph by Hiromasa Mano](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/3/2/1500wm/img_32770c3e85f4e777045662702a7702ed151073.jpg)
今季最終戦となったツアーファイナルズでワウリンカに勝利し、思わずガッツポーズの錦織。
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![山口奈緒美](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
山口奈緒美Naomi Yamaguchi
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Hiromasa Mano
2016年も錦織圭は、いくつかある『好きなスポーツ選手ランキング』で1、2位を争う人気ぶりで、今年生まれた赤ちゃんにつけられた名前でも「圭」は878位から60位にジャンプアップしたそうだ。
そのサクセスストーリーを題材に扱った中学生の英語の教科書も、今年の春から使われているという。
錦織に対して世間が抱いているイメージはすこぶるいい。
そんな中で、錦織は多くの子供たちのお手本としての立ち振舞を見せてきたし、励みにしてほしい名言もたくさん残したはずなのだが……なぜか今振り返って記憶に残っているのは、それとはかけ離れた軽いコメントだったりする。
「批判されるのでこのくらいに……」
たとえば楽天オープンのとき、髪をかなり短く切ったことを指摘されたときの返し。
「こんなに刈り上げたのは久しぶり。ほんとは染めようと思ったんですけど、批判されるのでこのくらいにしておきました」
何色に染めたかったのか知らないが、「怒られる」ではなく「批判される」と言ったからには、マスコミに対するささやかな“チクリ”だったのだろう。
ドッと笑いが起こったので、初めてこの大会の取材に来たというオーストラリアの記者が、あとで何の話をしていたのかと聞いてきた。
その問いに答えてあげると、錦織がそんなジョークを言うのは意外だと愉快がっていた。
海外メディアの中での錦織のイメージは「優等生」、ということらしい。