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LA・クリッパーズ、なぜ強い?
HC兼社長ドック・リバースの裏技。
text by
長澤壮太郎Sotaro Nagasawa
photograph byJonathan Bachman/Getty Images
posted2016/12/06 11:30
クリッパーズの3番を担うバームーテ(12番)はチームをどこまで牽引できるか。
「職人」と「控えのディフェンス」でチーム力アップ。
まずは、3番ポジションにディフェンスの良いバームーテを選んだ。
彼には対戦するスター選手を徹底的にマークさせた。そして弱いとされていたオフェンスでも、要所要所でスリーポイントを積極的に打たせ、成功率38%とチームに貢献するまでに仕上げた。
地味ながら相手のスターを止め、少ないチャンスで得点をあげる職人を手に入れたのだ。
ベンチメンバーは大胆にジャマール・クロフォード、オースティン・リバース(ドックの息子)、ウェスリー・ジョンソン、レイモンド・フェルトン、そしてマリース・スペイツをセットに超攻撃的スモールラインアップを用意。オフェンス力で相手を上回っている。
さらに注目すべきは控えのディフェンス。
1番から4番、時には5番までをオールスイッチさせ、相手の攻撃を封じ込めている。
スタメンでは相手のスターを止める職人を作り上げ、ベンチメンバーは全員ディフェンスで相手を止める。
ドゥエイン・ケーシー「現状NBA一番のチーム」
今年のクリッパーズは試合序盤に作ったリードをベンチメンバーがしっかり守り(時には引き離し)勝利に結びつけている。
経営者としては何も新しいことをしていないドック。しかし間違いなく今年のクリッパーズは新しい。
先日対戦したラプターズのヘッドコーチ、ドゥエイン・ケーシーは「クリッパーズは現状NBA一番のチーム」とコメントしたほどだ。