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MVPにふさわしいのは“同学年”22歳。
鈴木誠也と大谷翔平、成績での価値。
text by
小関順二Junji Koseki
photograph byTakuya Sugiyama
posted2016/09/19 11:00
今季急成長を遂げた鈴木。OPSも10割台を超えるだけに、MVP候補の有力候補であることは間違いない。
「両リーグ20代MVP」でスーパースターの仲間入りを。
さて、ともに22歳になった“同学年”の鈴木と大谷が受賞すれば、16例目の「両リーグ20歳代のMVP」になる。その中でも若さが感じられるのは次の6例だ。
セ・リーグ パ・リーグ
1961年 長嶋 茂雄(巨人・25歳) 野村 克也(南海・26歳)
1962年 村山 実(阪神・26歳) 張本 勲(東映・22歳)
1990年 斎藤 雅樹(巨人・25歳) 野茂 英雄(近鉄・22歳)
1996年 松井 秀喜(巨人・22歳) イチロー (オリックス・23歳)
2003年 井川 慶(阪神・24歳) 城島 健司(ダイエー・27歳)
2015年 山田 哲人(ヤクルト・23歳) 柳田 悠岐(ソフトバンク・27歳)
大谷と鈴木が同時受賞したら'96年のイチローと松井の合算年齢を1歳下回り、それはとりもなおさず史上最も若いコンビということになる。去年の「トリプルスリー」コンビ、山田・柳田に続くスーパースター候補の受賞で、考えるだけで胸がいっぱいになる。プロ野球はいい方向に向かっていると思う。