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カメラが止まってからが本領発揮。
甲子園監督の、子供みたいな名言集。 

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中村計

中村計Kei Nakamura

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photograph byKyodo News

posted2016/08/16 14:00

カメラが止まってからが本領発揮。甲子園監督の、子供みたいな名言集。<Number Web> photograph by Kyodo News

明徳義塾の馬淵史郎監督は、様々な伝説を持っている。今大会でも、新たな逸話が生まれている。

いなべ総合・尾崎監督の一人芝居。

 上記の監督は過去、何度か話を聞いたことがある。この夏、初めて話を聞いた中で、最大の「収穫」は、いなべ総合(三重)の尾崎英也監督だった。

 取材中は終始、暴走しかける自分を必死で堪え、体面を保とうとしている様子がうかがえた。思わず選手のミスを愚痴りかけ、「あ、文句言っちゃいけません! また、がんばります。すいません」とぺこり。

 しかし、そう意識しても、隠し切れないのが本性というもの。14日、2回戦を勝ち抜き、3回戦の相手は豪打で鳴らす秀岳館(熊本)に決まると、こう嘆いた。

「こっちは木の船、向こうは戦艦ですよ! 何十点取られるんだろう……。『おい、おまえら、漂流してるだけじゃねえのか、助けてやるぞー!』って」

 突然始まった尾崎監督の一人芝居に報道陣は大爆笑。時間を忘れ、尾崎監督の「漫談」に聞き入ってしまった。

 高校生の初々しい言葉も新鮮で惹かれる。が、その一方で、酸いも甘いも噛みわけた大人の、それでいて、ある意味、選手より「子供」のような高校野球の監督の言葉は、じつに趣きがある。

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