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吉田麻也と戸田和幸のEURO問答。
「バーディー速い」「カンテはマケレレ」
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byMiki Fukano
posted2016/06/22 11:30
サウサンプトンでの4シーズン目を終えた吉田麻也はもちろん、トッテナムでプレーした戸田和幸もプレミアを熟知する存在だ。
バーディーは「DFの立場からすると寄せる時間がない」。
続いて、レスターの最前線で攻撃を牽引し、得点ランクで2位に輝いたバーディーは、EUROでもそのゴール嗅覚を発揮している。ロシアとの初戦こそ出場機会がなかったものの、ウェールズとの第2戦では後半開始から投入されると、わずか10分後に相手のクリアミスを見逃さず、右足で見事な同点ゴールをスコア。スロバキアとの第3戦でも先発フル出場した。
吉田 彼はプレーに迷いがない。抜け出す動きと、そこからシュートまでがものすごく速い。DFの立場からすると寄せる時間がないんです。レスターを相手にすると、全然攻められている感覚がないにも関わらず、いつの間にか1-0、2-0にされている感じ。それは彼の一瞬のプレーと集中力によるところが大きかった。
戸田 バーディーはハリー・ケインに負けず劣らずシュートも上手い。
吉田 本当にそうですよね。思い切り蹴っているように見えるけど、コースが抜群。両足も使えるし、片方の足でトラップしてすぐにもう片方でシュートを打つという動きが本当に速いんです。ボールの置き所が良いから、流れるようにシュートを打てるのだと思います。
カンテのいるフランス代表は2勝1分けでグループA首位で、バーディーのイングランドは1勝2分けでグループBの2位で、ともに決勝トーナメント進出を決めた。トーナメント1回戦を順当に勝ち上がれば、両国は準々決勝で激突する。果たして“レスターダービー”は実現するのか。プレミアとEUROの2冠という再びの「ミラクル」は、現実となるか。