#sotaronbaBACK NUMBER
デュラント&ウェストブルックの試練。
スパーズ撃破でサンダーは伝説に!?
text by
長澤壮太郎Sotaro Nagasawa
photograph byGetty Images
posted2016/05/06 19:00
不仲説がよく噂されるが、互いに「真の友」「兄弟」と仲が良い発言もしているデュラントとウェストブルック。果たして“伝説のコンビ”になれるか?
しかし、スパーズは衰えず、サンダーは伸び悩み……。
そのシリーズを境に、スパーズ王朝の限界と新時代のスター軍団の到来による世代交代が行われ、西の勢力図が一変すると思われました(この時、ウォリアーズはプレーオフ出場を目標にするレベルのチームでした)。
しかしスパーズは、衰退していくとの見方をよそに、不老不死の力を神から授かっているのか、いつの間にか世代交代も兼ねた向上に成功。今季は、球団史上最高の成績で優勝候補の一角として君臨しています。
一方、西の新世代スターとしてエリートの仲間入りが確定的だったサンダーは、主力ウェストブルックとデュラントが交互に怪我で長期離脱を繰り返し、伸び悩んでいることから、チームに対する限界説、デュラント、ウェストブルックの契約切れによるコンビ解散説がひっきりなしに飛び交うようになりました。
今季終了時で自由契約になるデュラントには、シーズン前から移籍の噂が飛び交い、彼を誘致したいチームが交渉の予約を入れてサンダーの敗退を待ち望む状況です。
優勝候補にならないのは“レジェンド”が足りないから!?
今季、西地区を55勝で3位通過したにもかかわらず、限界説と解散説が独り歩きし過ぎたからか、優勝候補の引き合いにも出ないサンダー。
優勝候補にも個人MVP候補の話題にも全くのぼらない状況に、あの温和なデュラントが「正直、ムカつく」と吐露しました。
デュラントとウェストブルックは共に得点ランキング上位の常連でもあり、NBA平均得点トップ10内に選手が2人もいるチームは今季はサンダーだけとなっている。他の選手を含めても、スパーズ、ウォリアーズと個人能力の比較では一切引けを取らない。それでも優勝の話題になると蚊帳の外。
この理由の1つが、冒頭の“言い伝え”なのです。
NBAの諸先輩やメディア全体が、彼らを真のエリートと認めるにはプレーオフから先の活躍が全て――。